日本茶と一緒に楽しむお菓子のことを「お茶請け（おちゃうけ）」といいます。昔からお茶の時間に欠かせない存在として親しまれてきましたが、言葉の意味を知らなかったという方もいるかもしれません。この記事では、「お茶請け」の意味をやさしく解説し、日本茶に合う和菓子をベスト5の形で紹介します。
お茶請けとは？
「お茶請け」とは、お茶を飲むときに一緒に出されるお菓子や軽食のことです。もともとは「お茶を受けるもの」という意味から来ており、お茶の渋みや苦みを和らげ、飲みやすくする役割があります。
日本茶はうま味や渋みが特徴なので、それを引き立てる甘みのある和菓子がよく選ばれてきました。お茶請けは単なるお菓子ではなく、お茶の時間をより豊かにするための組み合わせと言えるでしょう。
日本茶と相性のいい和菓子ベスト5
羊羹（ようかん）
濃い味わいの煎茶や玉露と相性抜群なのが羊羹です。小豆の濃厚な甘さとお茶の渋みが互いを引き立て合い、上品なバランスを楽しめます。薄く切って少しずついただくと、お茶の時間がゆったりと贅沢に感じられます。
まんじゅう
こしあんや粒あんの入ったまんじゅうは、番茶や煎茶によく合います。温かいお茶と一緒に食べると、ほっとするような素朴な味わいに。地方ごとに特色のあるまんじゅうが多いので、旅行のお土産としても人気です。
せんべい
甘いお菓子だけでなく、塩気や香ばしさのあるせんべいも立派なお茶請けです。ほうじ茶や玄米茶の香ばしさと重なり、後味がすっきりします。甘い和菓子と組み合わせて交互に楽しむのもおすすめです。
どら焼き
ふんわりとした生地とあんこの組み合わせが人気のどら焼きは、抹茶や濃いめの煎茶とよく合います。しっかりとした甘みがありながらも、飲み口をさっぱりさせてくれるのがお茶の魅力。小ぶりのどら焼きを選ぶと、お茶会にも出しやすい一品です。
干菓子（ひがし）
落雁（らくがん）や砂糖菓子などの干菓子は、抹茶に欠かせないお茶請けです。口に入れるとすっと溶ける上品な甘さが、抹茶のほろ苦さをやわらげてくれます。見た目が華やかなので、季節感を演出したいときにもぴったりです。
お茶請けを選ぶ楽しみ
お茶請けは「お茶の種類に合わせて選ぶ」ことで、さらにおいしさが広がります。渋みのあるお茶には甘みの強いお菓子を、香ばしいお茶には塩気のあるお菓子を、といった具合に組み合わせるのがポイントです。
また、季節感を取り入れるのもおすすめです。春には桜餅、夏には水ようかん、秋には栗のお菓子、冬には黒糖やきな粉を使ったものなど、旬の和菓子を選ぶとお茶の時間が一層豊かになります。
まとめ
「お茶請け」とは、お茶をよりおいしく楽しむために添えられるお菓子のこと。羊羹やまんじゅう、せんべい、どら焼き、干菓子は、日本茶と相性抜群の定番です。
日本茶とお茶請けを一緒に味わうことで、普段のお茶時間が特別なひとときに変わります。今日のお茶にはどんなお菓子を合わせようか、そんな小さな選択が、毎日の楽しみを増やしてくれるはずです。
